信州大学教育学部紀要,第119号,pp.7-15,(2007.3)

中学生における「情報社会に参画する態度」の形成度と
情報関連機器の所有及び利用実態との関連

宮川洋一,森山潤,西正明

[要旨]

 本研究では,中学生における「情報社会に参画する態度」と情報関連機器の所有及び利用実態との関連から,生徒の実態把握を試みた。その結果,(1)携帯電話の所有,ホームページまたはブログの公開の有無は,情報モラルの形成度とは顕著な関連性は認められなかったが,使用群ほど,情報技術の果たす役割やマスメディアの社会に及ぼす影響などに対する認識が高まる傾向が示唆された。(2)家庭において自由に使用できるパソコンの有無,電子メール使用の有無は,情報モラルの形成度と有意な関連が認められ,使用群ほど倫理観や著作権保護に対する態度が低減する傾向が示唆された。(3)週半分以上ゲームを行っている生徒は,情報モラルの形成度と有意な関連が認められ,使用群ほど健康問題やコンピュータ犯罪などに対する態度が低減する傾向が示唆された。
 以上の結果から,中学生の場合,家庭での情報関連機器の使用状況が,情報技術やメディアの社会的役割に対する認識を高めうる反面,情報モラルに対する態度が逆に減衰していく危険性のあることが示唆された。

Key Words: 情報社会に参画する態度,情報関連機器,中学生,「情報とコンピュータ」

戻る