教育システム情報学会誌第23巻第3号,pp.135-140(2006.7)

ビジュアルプログラミングにおける問題解決過程の質的分析

宮川洋一・森山 潤・松浦正史

[要約]

 本研究の目的は,中学校技術・家庭科「情報とコンピュータ」における初歩的なプログラミング教育の改善に向けて,ビジュアルプログラミング環境におけるプログラム作成作業を対象に,その問題解決過程の特徴を質的に把握することである。
 長野県内S大学教育学部の教育実習生(中学校技術科)計6名を対象に,Visual Basicによるプログラムを作成させ,その過程をVTRで記録し,操作内容と発話プロトコルを採取した。その結果,「フォームデザインの構想」,「メンタルランニング」,「オブジェクトに対するコーディング」など,ビジュアルプログラミングにおける問題解決過程を記述しうる計21項目のカテゴリを作成することができた。また,これらのカテゴリの時系列的な連鎖より,作業課題を設定する課題分割方略として,@オブジェクトに近い単位でフォームの作成とコーディングを行うタイプ,A機能別にフォームの作成とコーディングを行うタイプ,Bプログラム全体でフォームの作成とコーディングを行うタイプの3タイプに分類することができた。

[キーワード] 「情報とコンピュータ」,ビジュアルプログラミング,問題解決過程,プロトコル分析

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