日本教育工学会論文誌第25巻第3号,pp.207-216(2001)

プログラミングの学習指導におけるニューラルネットワークを
用いた学習効果の予測モデルと授業評価への応用

-中学生を対象としたLogoプログラミングの学習指導の場合-

森山 潤・西 正明

[要旨]

 本研究では,中学3年生を対象としたLogoプログラミングの学習指導において,ニューラルネットワークを用いた学習効果の予測モデルを構築し,授業評価への応用について検討した。まず,3つの課題からなるLogoプログラミングの学習指導を実施し,96名の被験者の思考過程に対する内省をプログラミング思考過程自覚尺度(RSTC:森山ら1996)を用いて測定した。また,学習の最後にプログラム作成課題を用いて,プログラミング能力を評価した。24項目からなるRSTCより,プログラミング得点との相関の高い5項目を入力変数として抽出し,バイアスニューロンを持つバックプロパゲーション型ニューラルネットワークを設計し,評価した。その結果,予測値と実測値との相関係数が0.821,平均誤差が0.014となる予測モデルを構築することができた。また,異なる課題を用い,35名の被験者を対象とした学習指導で得られた評価資料に対する認識シミュレーションを行ったところ,実測値と予測値との相関係数0.631が得られた。これらの結果より,中学生を対象としたプログラミングの学習指導において,RSTCとニューラルネットワークを用いた授業評価の枠組みとして,一連の処理事例を示した。

[キーワード]中学生,学習効果,ニューラルネットワーク,Logoプログラミング

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