京都教育大学教育実践研究年報第11号pp.1-19(1995)

技術科教育における基礎・基本の検討
〜「木材加工」領域の場合〜

桐田襄一・森山 潤

[要旨]

 昭和52年の学習指導要領改訂以来,技術科教育における基礎・基本の検討は,その後の学習指導要領の改訂を経ながらもなお重要な課題となっている。技術科教育における基礎・基本は,技術科固有の基本的概念の確認と,子どもが基本的概念を理解するために必要となる基礎的知識と基礎的技能の設定にある。しかし,これまで教育現場において技術科教育における基礎・基本は,十分に吟味されているとは言えない。そこで本稿では,技術そのもののあり方から,学校教育における技術科固有の役割を整理し,技術科教育の学力観に基づく基本的概念の確認と子どもの適時性と個性を考慮した基礎的知識,基礎的技能の設定を試みた。さらに教授・学習過程における基礎・基本の取り扱いを具体的に明確にするために,「木材加工」領域における基本的概念を確認し,子どもがそれを理解するために必要な基礎的知識及び基礎的技能を,学習指導要領,熟練者の行動分析及び子どもの発達段階から割り出し,その実践形態例を設定した。

[キーワード]技術科教育,「木材加工」領域,基礎的知識,基礎的技能,基本的概念

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