日本工業技術教育学会誌「工業技術教育研究」第13巻第1号,pp.17-24(2008.3)

工業科目「情報技術基礎」における生徒の自己効力
が自己概念形成に果たす役割

島田和典・森山 潤・加藤靖志・松浦正史

[要旨]  

  本研究の目的は,工業科目「情報技術基礎」における生徒の自己効力が,工業高校生としての自己概念の形成に果たす役割を明らかにすることである。工業高校生248名を対象に,「情報技術基礎」の履修前に事前調査を,履修後に「自己概念尺度19項目」(森山ら2004),「自己効力尺度12項目」(加藤ら2004)を用いた調査をそれぞれ実施した。
  その結果,「情報技術基礎」の学習において生徒が「実習への自信」(課題遂行感)や「応用に向けた期待感」(応用期待感)を持つことが,自律志向性や社会的価値志向性等の自己概念形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。また,応用期待感と共に,自己の情報活用スキルの高まり(スキル習得感)を感じることが,工業高校生としての専門性を希求する意識(専門的能力志向性)をもたらす可能性が示唆された。

キーワード;工業高校,生徒,自己概念,自己効力,「情報技術基礎」

 

戻る