兵庫教育大学教科教育学会紀要第21号,pp.20-25(2008.3)

ポリテクカレッジにおいて学生が感じる高校在籍時の学習に対する有用性

福地康尚・森山 潤・松浦正史

[要旨]  

  職業能力開発大学校(以下、ポリテクカレッジ)は、高校卒業者を対象とし、ものづくりを中心とした産業界の高度実践技術者を育成することを目的として設立された厚生労働省所管の高等教育機関である。本研究では、ポリテクカレッジの中でも特に全国に2校しか存在しない港湾職業能力開発短期大学校の学生を対象として、高校在籍時の学習に対する有用感を調査し、学生の高校時におけるバックグラウンドとその実態を検討した。
  その結果、工業科や商業科など、専門学科の出身者の方が、普通科の出身者に比べて、高校在籍時の学習に対する有用感を持ちやすい傾向が示唆された。また、普通科に設置されているいずれの科目に対する得意−不得意意識も、高校在籍時の学習に対する有用感には、影響を及ぼしていないことが示された。一方、港湾技術科においては、短大で「物流」科目の内容を習得したいと考える学生では、高校在籍時の学習に対する有用感を強く感じる傾向が認められた。しかし、「運転」科目の内容を習得したいと考える学生では、反対に高校在籍時の学習に対する有用感が低い傾向が認められた。

キーワード:学習意欲、キャリア意識、授業改善、職業能力開発

 

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