日本産業技術教育学会技術教育分科会編「技術科教育の研究」第13巻,pp.15-20(2008)

ポリテクカレッジにおける学生の授業に対する学習意欲の構造

福地康尚・森山 潤・松浦正史

[要旨]  

 職業能力開発大学校(以下、ポリテクカレッジ)は、高校卒業者を対象とし、ものづくりを中心とした産業界の高度実践技術者を育成することを目的として設立された厚生労働省所管の高等教育機関である。ここで学ぶ学生の入学動機や就職への考え方などは、一般の大学・短大・専門学校などで学ぶ学生とは違った意識を持つものと思われる。しかし、この手の教育機関の学生に対する学習意欲の意識調査などは十分に実施されていないのが現状である。そこで本研究では、ポリテクカレッジの中でも特に全国に2校しか存在しない港湾職業能力開発短期大学校の学生の授業に対する学習意欲を調査し、その構造を明らかにした。 
  同短期大学生計73名を対象とした調査の結果、学習意欲の構造として「専門性期待」因子、「実用性期待」因子、「教師との関係性期待」因子、「友人との関係性期待」因子の4因子が抽出された。また、これらの因子の水準に、入学動機、就職希望、学校満足度との関連性が認められた。これらの結果から、学生の授業に対する学習意欲が自己のキャリアに対する展望の有無によって、二極化している傾向が推察された。 

キーワード:学習意欲、キャリア意識、授業改善、職業能力開発

 

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