京都教育大学教育実践研究年報第11号pp.229-243(1995)

技術科教育における生徒の学習意欲の分析に基づく授業改善の試み
〜中学校技術・家庭科「金属加工」領域の場合〜

森山 潤

[要旨]

  技術・家庭科の授業において生徒の興味・関心を引きつけ,学習意欲を高める授業改善の方策は,教育現場における実践的研究の主要な関心の一つである。本稿では,教育現場における実践研究の立場から,中学校技術・家庭科技術系列における生徒の学習意欲の分析と,それに基づく授業改善を試みた。
  生徒の学習意欲の分析においては,因子分析によって「成就感・達成感への期待」,「知的好奇心」,「操作・活動への期待」,「学習の意義理解」の4因子を抽出した。また,作業重視の指導と探求重視の指導の差異が4因子に及ぼす影響を比較したところ,第3因子において作業重視の指導に優位性が認められた。そこで,題材及び指導方法に関する学習意欲を高めるための授業改善の仮説を設定し,これに基づき,「金属加工」領域の小題材「金属の展性と加工方法」における授業改善を実践した。その結果,生徒の学習意欲においていくつかの改善効果が認められ,教師の指導意図に沿った学習効果を得ることができた。本稿で示した授業改善の方策は,技術科教育の他領域の学習指導においても有効な手法となろう。

[キーワード]中学校技術・家庭科,「金属加工」領域,学習意欲,授業改善

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