日本産業技術教育学会誌第40巻第3号pp.155-162(1998)

技術科教育における課題解決学習の指導過程が
生徒の学習意欲に及ぼす影響

森山 潤・桐田襄一・喜田憲恵

[要旨]

 本研究の目的は,技術科教育における課題解決学習の指導過程が,生徒の学習意欲に及ぼす影響を明かにすることである。「電気」領域の「Trを用いた導通チェッカーの製作」学習において,設計・製作・点検という技術的活動を系統的に組織した指導過程(T群)と,製作題材の改良を中心に技術的活動を組織した指導過程(U群)とを設定した。学習意欲の測定には,「成就感・達成感への期待」,「知的好奇心」,「操作・活動への期待」,「学習の意義理解」の4因子で構成される学習意欲尺度(森山1995)を用いた。
 その結果,同じ製作題材を用いる場合,指導過程の差異に関わらず学習意欲が最も高まった段階での水準値に有意な差は認められなかったが,その推移傾向に差異が認められた。T群では,製作の段階で学習意欲の水準が最も高まった後,点検の段階で減衰した。U群では,改良の進展に応じて学習意欲の水準が高まり,最終段階で最も上昇した。この傾向は,「成就感・達成感への期待」因子において顕著に認められた。

[キーワード]技術科教育,学習意欲,課題解決学習

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